扉に羽音――瀧口修造(藪野豊昭蔵)

私の父が瀧口修造の最初の個展の時に買った作品。但し、これは父が初期のカラー・コピー機でコピーしたレプリカで、実際には、滴のような部分は極めて淡い空色であった(現在はこのレプリカだけでなく、原画自身も完全に褪色してこのレプリカと変わらない色になってしまった)。「瀧口修造全集」にも所収されており、富山県立美術館の瀧口修造展にも出品された。なお、題名は私が勝手につけたものである。父は、左の滴に『おぞましい体制側の存在』を感じて買ったと言う。さりながら 私には、デュシャン的な「裏切り」と(いや、それ、さえも、突き抜けていると)思うのだけれども……。(細部がもっと分かる大型の画像があります。御希望の方はメールを下されば差し上げます)


鬼火へ