芥川龍之介筆(芥川比呂志氏蔵 東京帝国大学在学中の写真裏面)

不 見 萬 里 道

唯 見 萬 里 天

 
大正四年五月 芥川龍之介



[やぶちゃん注:芥川龍之介23歳。大正4(1915)年5月の15日には悲恋に終わった初恋の人吉田弥生が結婚している。しかし、同月の13日付の山本喜誉司宛二〇七書簡(岩波版旧全集)では早くも山本姪塚本文への愛情を表明してもおり、同年8月の恒藤との松江滞在によって復活を果たした龍之介は、11月1日の『帝国文学』への「羅生門」発表、その三日後の4日には「鼻」を起筆しており、この頃には文への思いも確固たるものになりつつあった。]



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